2 Xの時代
ヴィジュアル系バンドの「元祖」として誰もが最初に思い浮かべるであろうバンドといえば、X(X JAPAN)です。1988年にデビューし、当初はロック特にヘヴィメタルに対する世間的な認知は「異端」であり、そのメディアへの露出は嘲笑の的にすらなっていたと言います。しかし、そうして知名度を上げていったXは次第にファンを魅了していきます。「目立つ」ための数々の奇行の裏に、確固たる音楽性と演奏力を兼ね備えていたことがその要因ではないでしょうか。90年代初頭のロックシーンはほとんどXの独壇場となり、バンド界のトップに君臨するようになったのです。
さて私はといえば、Xが絶頂だった当事まだ小学校低学年ですから、Xに対する認識はTOSHIが脱退し活動休止となる97年の「DAHLIA」をやっとリアルタイムで聞けた程度の世代です。筋肉少女帯と同じく、見られなくなってから良さを知ったというパターンですね。そのため絶頂期のXというものが社会現象としていかに大きな影響力やエネルギーを持っていたかということについては実体験としては分からないのですが、それでも漠然と「Xは伝説」という意識が確かにあるのですから、きっとそれはもう凄かったのでしょう。
初めてライブを見たのは08年5月の「hide Memorial Summit」というイベントでのことです。正直なところLUNA SEA目当てで見にいったクチですから、Xはどんなもんなのか一回見ておきたいという興味本位だったのですが、やっぱり凄い。何というかX JAPANのロゴがスクリーンに映し出された瞬間に、今から大変なライブが始まるぞという予感がしたのです。演奏そのものはブランクのためと年齢のため(?)、YOSHIKIの体調のためなどもあるのでしょう、しっかりしているとは言えないものでした。しかし、その存在感たるや圧巻でした。まさに伝説と呼ぶにふさわしいバンドの姿がそこにありました。とにかくエネルギッシュで、ショーとしての見せ方が完璧なのです。KISSのファンを公言するだけのことはあると思いました。伝説のバンドとしての絶対的な自信が彼らを神々しく見せていたのでしょう。
Xのライブの名物である「Xジャンプ」にも参加できました。Xジャンプとは、名曲「X」のサビで両手をクロスさせ全員でジャンプするというもの。激しい揺れが起こるため東京ドームでのジャンプが禁止されたほどです。そんなことはお構いなしに、TOSHIに煽られるがまま味の素スタジアム全員でジャンプしました。この上ない快感です。遠く届かないと思っていたXというバンドと一体になれたような気分にさせてもらえました。ちなみにXジャンプは元JUDY AND MARYのTAKUYA氏が考案したという話が有名ですね。さらに付け加えておくと、大槻ケンヂは「踊るダメ人間」(筋肉少女帯)の「ダメ人間ジャンプ」(Xジャンプに似ている)は、Xより先に筋少が始めたんだと言って憚りません。
参考:「X」http://www.youtube.com/watch?v=pj_E3BTL1AA&feature=related
3分50秒以降から、名物・Xジャンプをするファンの様子がよく見てとれます。
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